2021.11.30 ジェレミーシーゲルの記事
2021年に日本でも有名な株式投資の未来の著者ジェレミー・シーゲルの予言をメモしていたので振り返ってみたい(本日は2022年6月6日)
市場はバブルではないS&Pは2022年に5,000ドルに到達する可能性も
2021年が米国株式が上昇する中ではあったので2022年には強気の予測をしています。
市場全体がバブル的だとは思いません。バブル的な銘柄はありますし、その多くは大きな打撃を受けていて、売られています。しかし、市場全体は公正に評価されており、バブル的ではありません。
とはいえ、株価が20%下落することもあり得ます。弱気市場とは、10~20%と定義されている調整以上のものです。それはどちらかというと、来年、FRBが強くブレーキを踏んだ場合に起こりうることです。
市場はバブルではないという点、そして指数は約20%程度下落しているのでFRBの金利引き上げによる下落は想定通りですね。
FRBはかなり遅れている。テーパリングを始めるのが遅すぎたし、テーパリングの速度も遅すぎる。FRBはあまりにも遅れている。FRBは引き締めを大幅に加速せざるを得なくなるでしょう。というのも、私はこのインフレが一時的でつかの間のものであるとは考えていないからです(私は当初からこの意見を強く主張してきました)。
このインフレははるかに恒常的なものであり、FRBはそれを理解していないのです。
上記の予想はジェレミーシーゲルの指摘通りの状況になっています。インフレは恒常的であり、FRBも当初の発言を撤回して現在はインフレ退治に腹を括ったような状況となっています。
そしてインフレを防ぐための金利引き上げについても、次のように述べています。
利上げは株式市場を鈍化させるが、借り入れも鈍化させ、マネーサプライをコントロールすることになる。マネーサプライのコントロールにより、最終的にはインフレ率を下げることができる。
しかし、それにはFRBが今話しているよりもはるかに高い金利の引き上げが必要になる。インフレが悪化すれば、FRBははるかに強力にピボットしなければならなくなるだろう。
ジェローム・パウエルがFRB議長に再任されたことで、パウエルが再任を狙っていたときよりもはるかに積極的な路線を追求する自由度が高まっている–少なくとも私はそう願っている
そして金利や債券については次のように述べています。特に10年もの債券の金利はほとんど正確に予想通りじゃないかと思います。
昨年議論したように、リスクヘッジ資産としての長めの債券への需要は劇的に高まっています。短期的なボラティリティーのクッションとしては最適だ。来年は、長めの債券が2.5%から3%で、短めの金利が4%になるかもしれません。
将来的には逆の期間構造がより一般的になるかもしれません。なぜなら、長期債に対する需要が非常に高まっているからです。インフレにもかかわらず、その需要は上昇しています。
しかし、このような債券のヘッジ需要、金融用語でいうところの「ネガティブ・ベータ」は膨大です。
投資家にとって魅力的な資産クラスと避けるべき資産クラス
シーゲルは株式についてはバリュー株に妙味があると述べています。ハイパーグロースについてもワイドモートを持っていないと指摘しており、2022年の暴落は的中していますね。
スローダウンの寵児となった銘柄は、すでに反落しています。ZoomやPelotonは人気がありましたが、彼らは自分たちのスキーを先取りしていて、サービスには競争があります。
多くの銘柄は、超高株価収益率を維持するために必要な堀を持っていません。テスラには他に類を見ないブランドがありますが、EVの分野でも競争があります。
私はバリュー株が好きですが、それはリニューアルオープンのためだけではありません。人々は、インフレ対策を施した利回りを求めているでしょう。歴史を振り返ると、株式の配当利回りは、債券のように保証されているわけではありませんが、インフレ率に匹敵し、実際にはインフレ率を上回っています。
そして、バリュー株だけに関わらず、配当銘柄についても次のように予想しており、正直私などには予想できないぐらい正確に翌年度の経済予測をしているな〜と感心しています。
特に、わが国の税制や、下院の法案にある自社株買いへの課税を考慮すると、配当付きの株式が好まれるはずです。この法案は上院に送られますが、上院がこの法案を維持するかどうかはわかりません。
しかし、配当付き株式はバリュー株になる傾向があり、2022年にはそのような理由から輝きを放つかもしれません。
GAFAのような伝統的な成長株はうまくいく
バリュー株や配当銘柄が輝くといいつつ、GAFAMには好意的な発言もありました。
また、金利の上昇も予想されます。これらはすべて、バリュー・セクターを主張しています。私は以前からこのように言ってきましたが、最初に認めますが、成長の強さには非常に驚いています。
しかし、いわゆる伝統的な成長株。マイクロソフト、アマゾン、アップルなどは好調で、価格もはるかに合理的です。
テスラは巨大なPERを持っていますが、FAANGsは今ではコンサバティブなテックとみなされています。
全体的に見て、保守的なハイテク企業は、新しいハイテク企業のように価格が高くないため、金利上昇の環境下でも非常にうまくやっていけるでしょう。高価格帯の銘柄の崩壊を求めているわけではありませんが、安定した利回りが得られる銘柄は、来年も非常に良い結果が期待できます。
とはいえ、今の所GAFAMも10〜20%程度の下落中であり、年末に向けてどのような株価を形成していくのかは興味があります。ただ、GOOGLやMETAなどは株価収益率で20倍を下回っており経済動向に関わらず割高感は全くないと思います。
もしかすると市場では経営者たちがリセッションを仄めかしまくっていますが実は振り返ると今が一番購入のチャンスの可能性もありそうです。実際ウォーレン・バフェットは石油株などを株を買い越しています。
まとめ
ハイグロース株は、高い株価収益率を維持するだけのワイドモートをもっていないので手を出すのは危険(ジム・クレーマーも同様の意見ですね)。特に2022年度は金利引き上げにうまく対応できないハイパーグロースのような赤字企業は買ってはいけない!
GAFAMなどは上手くやるだろうと記載があったのが印象的であり、株価収益率も成長株とは言えないぐらい合理的な水準になっています。私はGAFAMは黒字企業であり、独占的な事業を持ち消費者になくてはならない価値があると考えているのでコツコツ拾っていく意味があると考えています。
直近の決算は振るわないこともありましたがアマゾン・Googleは株式分割といったイベントもあるので年末に向けて楽しみです。
答えはまた来年になると思いますがどうなるでしょうか?!
本日はこの辺りで、ありがとうございました。
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