Twilio (NYSE: TWLO) 2024年第4四半期&通年決算

ピーターティール関連銘柄でもあり、私も投資して含み益を抱えているトゥイリオ。2024年通期決算のIRをまとめたので備忘録としてブログで保管しておきます
概要
Twilio (NYSE: TWLO) の2024年第4四半期&通年決算が発表。初のGAAPベースでの営業黒字を達成し、コスト削減の効果が出てきている。
ただし、成長の鈍化とキャッシュフローの持続可能性を見極める必要がある。特に、営業キャッシュフローマージン(営業CFマージン)が今後どう推移するかがポイント。ちなみに今期は黒字でした
今回の決算の重要ポイント
・主要財務指標(売上高、利益、キャッシュフロー、EPS)
・成長のトレンド(セグメント別の動き、競争環境)
・リスク要因(市場リスク、財務リスク、競争リスク)
・株価への影響(自社株買い、成長見通し、市場の反応)
・投資判断(BUY / HOLD / SELL の判断&今後の着目点)
主要財務指標
(1) 売上高
2024 Q4 売上高: 11.9億ドル(前年比+11%)
通年 売上高: 44.6億ドル(前年比+7%、オーガニック成長率+9%)
Communications事業は安定成長だが、Segment事業(データ分析)が低迷(Q4は前年比-1%)。
(2) 営業利益
Q4-GAAP営業利益: 1,400万ドル(前年同期 -3.62億ドルから黒字転換)
通年-GAAP営業損失: -5,400万ドル(前年 -8.77億ドルから大幅改善)
Q4 Non-GAAP営業利益: 1.97億ドル(前年比+14%)
通年 Non-GAAP営業利益: 7.14億ドル(前年比+34%)
コスト削減がかなり効いてきている。
(3) EPS(1株当たり利益)
Q4 GAAP EPS: -0.08ドル(前年同期 -2.01ドル)
通年GAAP EPS: -0.66ドル(前年 -5.54ドル)
Q4 Non-GAAP EPS: 1.00ドル(前年 0.86ドル)
通年Non-GAAP EPS: 3.67ドル(前年 2.45ドル)
(4) キャッシュフロー & バランスシート
Q4 フリーキャッシュフロー(FCF): 0.94億ドル(前年 2.1億ドル)
通年 FCF: 6.57億ドル(前年比+81%)
現金および短期投資: 23.8億ドル(前年30.1億ドルから減少)

FCFは大幅改善しています・・ただし、自社株買いによる現金減少が気になる。
成長の評価
(1) セグメント別動向
① Communications事業(主力)
Q4売上: 11.2億ドル(前年比+12%)
通年売上: 41.6億ドル(前年比+8%)
Non-GAAP営業利益: 10.4億ドル(前年比+25%)
✅ 安定した成長が続く。
② Segment事業(データ分析)
Q4売上: 7,410万ドル(前年比-1%)
通年売上: 2.98億ドル(前年比+1%)
Non-GAAP営業損失: -6,265万ドル
⚠️ 成長が鈍化しており、利益化が遠い。
(2) 競争環境
AWS、Microsoft Azure、Salesforceが競合として台頭。
AIを活用した差別化がカギ。
リスク分析
(1) 市場リスク
景気減速によるIT投資の抑制
競争激化による価格圧力
(2) 財務リスク
ブラジルの通信会社Oi SAの未回収債権(1,680万ドル)
自社株買いで現金減少
(3) 企業リスク
Segment事業の成長停滞
AI投資がどこまで成功するか
株価への影響
(1) 株価押し上げ要因
✅ GAAP黒字化達成 → 収益改善の証明
✅ FCF急成長(+81%) → 財務の安定性向上
✅ 追加20億ドルの自社株買い → 株主還元強化
(2) 株価下落要因
⚠️ 成長鈍化(7-8%) → 高い評価を維持できるか?
⚠️ Segment事業の低迷 → 長期的な収益性に不安
⚠️ 競争リスク → AWSやSalesforceの影響
投資判断:HOLD(営業CFマージンをチェック)
✅ ビジネスモデルはユニークで、利益率は改善中。
✅ 自社株買いが株価の下支えに。
⚠️ ただし、成長鈍化が続く場合は要注意。

営業CFマージンが15%を4Qで超えているところはポジティブですが安定して良い業績をだせるかどうかを見極めたいところ
次のチェックポイント
営業CFマージン: 15%以上を維持できるか?(理想は20%以上)
売上成長の加速: 7-8%以上の回復が見込めるか?
競争優位性の維持: AI活用が成功するか?
結論
私の決算をみた結論としては、買い増しもせず「HOLD」で次の決算をチェックしたいと考えています。前述の通り、営業CFマージンが15%以上を次の決算でも出すことができれば購入を検討。
2025年の次の決算がある意味買い増しまたは売却の大事な分岐点になるのかなと考えています。
とはいえ、ユニークなビジネスだと考えていますので売上高成長がマイナスにならない限りは売却するところまでの判断はしないと思います。
トゥイリオには期待したいと思っています
ではでは
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