シーゲルの「成長の罠」について
こんにちは、なぎパパです!
本日は久々に再読しているジェレミー・シーゲルの名著「株式投資の未来」から成長の罠をご紹介したいと思います。成長企業や成長著しい国への投資が必ずしも高いリターンをもたらすわけではないということをシーゲルは説明しています。

ちなみにジェレミー・シーゲルは、ペンシルベニア大学大学院教授で長期投資界では知らない人がいないくらいじゃないかと思います(個人の感想ですが・・)
成長の罠
シーゲルは、投資家が急激に変化する環境で革新をもたらし、経済成長を牽引する企業や業界を過大に評価してしまうことを成長の罠と定義しています。
簡単にいうと「流行り」や「話題」の業界や企業に割高で投資してしまうことと私は理解しています。
さらにシーゲルは次のように記載しています。
成長の罠にはまった投資家は、ひたすら成長率を追い求め、話題の銘柄を買い漁り、胸躍る最新技術を探し回って、なるべく成長率の高い国へと資金を振り向ける。
こうしたアプローチは低いリターンしかもたらさない。それどころか長期的なデータを見る限り、過去に際立った銘柄は、斜陽業界や低成長率に属しているケースが多い。
皮肉とも思えるが、変化のスピードが速くなるほど、過去の教訓に耳を傾けることはいよいよ重要になる。成長の罠を警戒し、本書で以下に紹介する投資の基本原則を理解すれば、過去に例を見ない変化の時代にも繁栄することができる。
この変化はいずれ、世界経済の枠組みさえ変えていくだろう。
株式投資の未来 第1章
GAFAに投資してきた私は2000年代当時ジェレミー・シーゲルを知らなかったのですが、今思うとバフェットやピーターリンチも投資方針は上記と似たように割高な銘柄は避ける傾向だったかなと思います。
いわゆるバリュー投資家たちは割高で人気銘柄は投資対象としてさける
ということなんですよね。
成長の罠をも超える独占企業
成長の罠、私も胸に手を当てると当てはまっているケースが多々ありますね。
ここ数年のSAASブームも本当に痛い思いをしています!(まだまだ買い増す予定ですが)
ただ、この成長の罠ですが話題の銘柄や流行の銘柄が絶対にダメかというとそうでもないかも知れません。
期間が短いですがGAFAの中でもグーグルやフェイスブック、そしてアマゾンにテスラなどIPOから知っている銘柄たちが割高なPERであっても市場を拡大し続けてありえない市場規模にまで成長するケースもあるからです。
GAFAとは違いますがMSFT(マイクロソフト)も同様の投資リターンを投資家にもたらしていると考えます。ちなみに私はグーグルに2004年ごろPER50倍ぐらいで投資しましたが18年間保有していますが圧倒的なパフォーマンスとなっています(約1000%!)
これは、成長の罠というシーゲルのアプローチは調査期間が1950年〜2003年であり、GAFAのようなインターネットを支配するような企業は今の所データとして含まれなかったこともあるのかもしれません。
ただ、ドットコムブームでたくさんの会社が破綻しているので私自身の考えでは、市場独占をできる企業のみが投資家の高い期待をさらに超える業績を常に叩き出すことが出来たのではないかと考えています。
まとめ
ジェレミー・シーゲルの「成長の罠」という考え方は元々バリュー投資から投資キャリアを開始している私にはとても理解できる考え方です。
赤字で利益も出していない会社に投資初心者が簡単に投資するのは避けたほうが大きな失敗はしないと思います。
ただ、Amazonのような顧客のために破壊的なイノベーションを生み出す企業も歴史的には登場するので成長株投資も実践する私としては、成長の罠を意識しつつも圧倒的な独占力を持つ企業を見極めて投資していくのが面白いし、テンバガーを見つけるためにはリスクを覚悟で投資していく必要もあると考えています。
おまけ
ちなみにシーゲル先生は、S&P500から「高配当の銘柄」を選んで投資する方法を推薦しています。本によく出てくる企業名は、アルトリアグループ(昔のフィリップモリス)です。
今でも配当が7〜8%と高く規制のある業界なので難しいとは思いますが忍耐力があり、シーゲルを信じられる投資家は取り組んでみるもの価値はあるのかもしれませんね。
本日はジェレミー・シーゲルの名著「株式投資の未来」から成長の罠について書いてみました!
ではでは
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